運転するコト

見たいコト 本のある場所

photo:Nobuhiro Asada
text:Chihiro Kurimoto

セルフブックス(滋賀大津)

10年前までは夫婦でハーレーに乗っていたんです。でも、だんだん歳をとってきて、夫が腰を痛めたのをきっかけにバイクを卒業しようと決意。ダイハツのコペンを選んだのは、バイク感覚で乗れるコンパクトさと、シンプルで上品なデザインが気に入ったから。友人のスポーツカーに乗せてもらったときに、「乗りたいなら年齢的にも体力的にも最後のチャンスだよ」と言われて。ちょうど還暦を迎えるころだったので、コペンは〝最後の冒険〟でした。

写真を撮ったこの場所は、後ろに津久見島が見える海岸線。九州は自然豊かなドライブコースが多いんです。特にお気に入りは、大分県と熊本県の県境付近にある大観峰。見通しのいい高原で、車を走らせるだけでリフレッシュできます。コペンはシートにヒーターが装備されているので、冬場にオープンカーにしても暖かいんですよ。

乗り口が高めになっているコペンは、足をしっかり上げないとサイドシルに引っかかります。そういう意味でも、体力のバロメーターのような役割も。もし足が上がらなくなるときがきたら手放して、免許を返納するんだろうな。〝最後の相棒〟に、今日乗れるコトを大事にしたいです。