運転するコト

運転するコト 私の相棒

photo:Rui Makawa
text:Mutsumi Hidaka

運転するコト 私の相棒

トロピカルフラワーが描かれたスペアタイヤカバーも特徴的。街中を走っていると長女の友達が気づいて手を振ってくれることも。

テリオスキッドが我が家にやってきて今年で15年、私にとっては2代目の愛車です。通勤や子どもたちのお迎えにと日々大活躍。ときには美術館にいらっしゃるアーティストの送迎までこなしてくれる、公私ともになくてはならない存在です。

初めて車を買ったのは26年前。東京からUターンしたのがきっかけです。車が生活必需品だというならば、運転そのものを楽しもう! とミッション車を購入。結婚し子育てが始まってからも快調に乗り続けていたのですが、2人目が産まれたところで思わぬ問題が発生しました。初代の愛車は2ドア車で、チャイルドシートを2台載せるのは至難の業。後部座席にドアがあるミッションの軽自動車はないものか……。探し続けて辿り着いたのがこの車です。

クリスマスに納車されたので長男が「クリスマステリキッド」と命名。以来、子どもたちの成長を見守りながら7万キロ、大きなトラブルもなく機嫌よく走っています。軽自動車ならではの小回りの良さに加え、車高が高く視界が広いことは大きな強み。しかし一番の魅力は運転しているときの一体感でしょうか。エンジン音のうなりを聞きながらクラッチを踏んでギアをチェンジする。その感覚は、まるで生き物を相手にしているよう。愛すべき、私の相棒です。

運転するコト 私の相棒

上:浜田市世界こども美術館のアプローチ。海近くの高台にあり、ドライブも楽しい。 下:日本海沿いを走る国道9号線はお気に入りのルート。水平線に沈む夕陽を眺めに、長女を誘ってドライブに出かけることも。

髙野訓子/浜田市世界こども美術館学芸員。「みること」「つくること」をテーマに、展覧会の企画やワークショップなど創作活動の企画・指導、国際交流事業に携わる。一男一女の母。