ダイハツ ウェイク 試乗レビュー

※この記事は価格.comで2016年9月に掲載されたレビュー記事を転載しています。

4人の価格.comスタッフがテーブルを囲み、何やらキャンプの予定を話し合っている模様。おいおい仕事中だよ、と注意したくなるところだが、ちょっと話を聞いてみると、ダイハツの軽自動車「ウェイク」に乗ってキャンプへ出かける、という企画なのだとか。「ウェイク」と言えば、その室内空間の広さは多くの人に認知されているものの、目からウロコの“収納アイデア”を随所に備え、極めて実用性の高い広さと使い勝手を両立していることはあまり知られていない。その“使える度”を、実際のキャンプで確かめてみるのが今回のミッションなのである。さてさて、どんな驚きや発見が彼らを待ち受けているのだろうか?

アクティブ派の価格.comスタッフが「ウェイク」に乗って、いざキャンプ場へ出発

近年の軽自動車市場では、全高1,700mm超えの「スーパーハイト系」や、全高1,550~1,700mmの「ハイト系」など、室内空間の広さを前面に打ち出したモデルが、売れ筋上位をなかば独占するような格好となっている。そんな市場ニーズを受けて、2014年に登場したのがダイハツ「ウェイク」であり、話題をさらったのが1,835mmという圧倒的な全高。「スーパーハイト系」のさらに“ウエ(上)イク”高さと広さを実現しているのだ。

「ドデカク使おう。ウェイク」というキャッチコピーと、ユニークなテレビCMのインパクトもあって、確かに「室内空間が広い」というイメージは強い。ただ、単に広いだけではなく、随所に散りばめられた収納アイデアにより、他に類を見ないほどの並外れた積載性と実用性を両立していることこそが「ウェイク」の個性であり、真価なのだ。

ならば「ウェイク」の真価をとことん体感してみようではないか、と立ち上がったのが、キャンプ好きを自認する価格.comスタッフ4名。いずれも「アウトドア」「レジャー」と聞くだけで目の色が変わるアクティブ派である。早速、目的地を千葉県にあるオートキャンプ場に定めたが、大人4人でのキャンプとなると、道具は結構なボリュームになる。果たして「ウェイク」は、4人分のキャンプ道具をしっかり収納し、キャンプをより有意義なものにしてくれるのか? いざ出発といこう。

4人のキャンプにかける熱い想いを託すのは、レジャーにうれしい装備を搭載した「ウェイク G ターボ“レジャーエディション SAII”」。ボディカラーは鮮やかな「フレッシュグリーンメタリック」だ。千葉県のオートキャンプ場に向かうため朝7時の集合となったが、さすがはキャンプ大好き4人組、誰ひとり遅刻するような不届き者はいなかった

「積んで、使えて、遊べる」を体感!抜群のアウトドア性能をチェック

出発前日、リーダー格のスタッフAが「荷物は最小限にしよう」とたしなめたものの、少々こだわりの強い3人の反応は「……」。案の定、それぞれがお気に入りのキャンプ道具をたっぷりと持参し、「これはさすがに入りきらないのでは?」と不安になる荷物の量に。しかし実際に積んでみると、わずか10分ほどであっけないほどスムーズに収納完了。先ほどまでの不安はどこ吹く風、「ほら、入ったでしょ?」となぜか自慢気なのはお調子者のスタッフBである。

圧倒的な収納力は全高を目一杯生かした広大なラゲージスペースによって生まれているが、ここで早速、「ウェイク」の収納アイデアを体感することとなった。ラゲージボードのフロア下には4人分のシュラフやクーラーボックスなどがすっぽり収まるほど大容量(90L)の「アンダートランク」が用意されており、そのアンダートランクのフタである「デッキボード」の裏に格納されている脚を立てると、上下2段の収納スペースが完成。ここにオプションの「ラゲージボードセット」を加えると、それぞれのボードが仕切りとなった3段の収納スペースを作り出すことができるのだ。重くて大きなものを下に、軽いものやよく使うものを上に収納するのが荷物の多いアウトドアでは鉄則。あっと驚く自由自在のラゲージアレンジを活用すれば、そうした効率的な収納を手軽に実践できるし、取り出しもスムーズになる。これには「こんな便利なラゲージスペース見たことない!」と4人も脱帽の様子だ。

あれもこれもの全部載せを可能にしてくれるのが、オプションの「ラゲージボードセット」を使った3段収納術。まず、ラゲージのフロア面の「デッキボード」の裏に設置されている脚を立て、「アンダートランク」と「デッキボード」の上部で2段の収納スペースを作る。そしてその上に「ラゲージボードセット」を加えると、ご覧の通り上・中・下段の3段収納のできあがり

「どれだけギアを運べるかで遊びの充実度が変わってくる」というのがメンバーの総意。その点、抜群の積載力を備えた「ウェイク」なら、楽しさが犠牲になることはない。4人用のテント、タープ、イス×4、シュラフ×4、ホーローセット、バーナーセット、クーラーボックス、クーラーバック、フィールドマット、ランタンホール、キッチン台、小物を収納したプラスチックケースを積み込んでもまだまだ余裕だ

各段をボードで仕切ることで安定感が生まれるため、バックドアを開けた瞬間にダムの決壊のごとく荷物が崩れ落ちてくる、なんていう心配もない。「荷物がスムーズに取り出せるので、自然の中で過ごす貴重な時間をむだにしなくて済むのがうれしい」とご満悦のスタッフA

キャンプ場に到着した4人。「ウェイク」から降りて真っ先にしたのは深呼吸で、澄んだ空気がスーッと体に染みわたり、全員そろって「最高~!」。そんな中で楽しみたいのが至福のコーヒータイムだが、折り畳み式の脚が付いた「デッキボード」はテーブルとしても利用できるので、わざわざアウトドア用の専用テーブルを用意する必要はない。道具集めが趣味というスタッフCが、「これ、見てよ」と得意気に取り出した折り畳み式の軽量チェアをセットすれば、あっという間に「自分たちだけの青空喫茶店」のできあがりだ。

テント設営が始まると、女性スタッフは「私は食べる係だから(笑)」とひとり「ウェイク」の車内へ。フロントシートを倒せば広々としたフラットな空間になるので、足を投げ出し、ゆったりとした姿勢で静かな時を過ごすことができる。ほかにも車内には、アウトドア好きの「あったらいいな」をことごとくカタチにする、気のきいた仕掛けが満載。助手席の背もたれを前に倒すと簡易テーブルに早変わりし、助手席の座面下には履き替え用のサンダルなどを入れておける取り外し可能な「助手席アンダーボックス」が備えられている。さらに、フロアは泥汚れなどを簡単に拭き取れる防水仕様の「イージーケアフロア」を採用しているので、思いきり自然を楽しんだ分だけ汚れたシューズやウェアも、ポンッと気兼ねなく置くことができた。

鳥のさえずりをBGMに、肌をなでるやわらかな風を感じながら味わうコーヒーはキャンプの醍醐味のひとつ。ここで活躍したのが3段収納時にも使用した「デッキボード」で、折り畳み式の脚を引き起こすとテーブルとして利用できるのだ。持参した豆をミルで挽き、ガスバーナーで沸かしたお湯を注ぐスタッフAの笑顔が、至福の時間を物語っている

よく言えばマイペースの女性スタッフいわく、「アウトドアは体力温存がカギ」なのだそう。テントの設営を男性スタッフに任せた彼女は、リラックスタイムを過ごすため「ウェイク」へと向かう。フロントシートを倒して足を楽々伸ばせば、くつろぎの読書タイムに。ゴロンと横になって仮眠を取ることだってできそうだ

「アウトドア好きの気持ちが本当によくわかってる」と、スタッフ一同が感心した「イージーケアフロア」。防水の樹脂製フロアで統一することにより、シューズやウェアの泥汚れがフロアに付いてもサッと拭き取ることができるのだ

スタッフAとスタッフCで、キャンプのメインイベントとなるBBQの作戦会議。助手席の座面を引き起こし、背もたれを前方へ倒すと現れる簡易テーブルを囲んで、「俺が炭起こすね」「じゃあボクは野菜を切るよ」とプランを練る

車内を見渡してみると、気のきいた収納がそこかしこに。「助手席アンダーボックス」は履き替え用のサンダルなどを収納するのにピッタリ(左上写真)で、滑り止めのマットが敷かれた助手席前のインパネトレイには、財布やコンパクトデジタルカメラなどをポンと置いておける(写真右上)。また、カーナビの下にはスマートフォンなどの収納に便利なトレイが用意され(写真左下)、運転席シートには小物収納に便利な小さなポケット(写真右下)も用意されていた

「ウェイク」で実際にキャンプを行った4人が感じたこと。それは、さまざまな収納アイデアが実際のアウトドアシーンを徹底的に想定して作り込まれたものであり、その実用性の高さによって、アウトドアの楽しさ、素晴らしさをこれまで以上に堪能できるということだった。真の意味で広く使えて、真の意味で便利に使える「ウェイク」こそ、“最上のキャンプ道具”と言えるのではないだろうか。

雄大な自然の中で心を解放し、アクティビティや共同作業を通じて大切な人との絆を深められるキャンプ。「ウェイク」には、そんなかけがえのない時間を心ゆくまで満喫してほしいという思いが詰まっており、さまざまな収納アイデアが実際のアウトドアシーンで実に有効であることを確認できた

“キャンプに使える”だけじゃない!「ウェイク」の基本性能をおさらい

最後に、「ウェイク」の基本性能をおさらいしておこう。これまで見てきたように、「ウェイク」が高い支持を受ける理由は、やはり高い収納力を備えた、軽自動車らしからぬそのサイズにある。ボディサイズは、3,395(全長)×1,475(全幅)×1,835(全高)mm。実車の前に立つと、その全高の高さからか、「ちょっとスリムなミニバン?」という印象を受けるが、これでも、軽自動車規格の3,400(全長)×1,480(全幅)×2,000(全高)mm以下にきっちりと収まっているのだから驚きだ。

室内空間のサイズは2,215(室内長)×1,345(室内幅)×1,455(室内高)mm。数字だけではイメージしにくいが、実際に乗車するとその広さはすぐに体感することができる。運転席のシート周りや頭上スペースの開放感は十分なものだし、ラゲージスペースに4人分の荷物を載せていても、大人4人がゆったりと座れる。「帰りの運転は男性スタッフに任せて、私はしっかり眠らせてもらいましたー」と、室内の快適さを教えてくれたのは、テント設営の際もひとりくつろぎの読書タイムを満喫していた女性スタッフだった。

また、撮影車の「ウェイク G ターボ“レジャーエディション SAII”(2WD)」は、力強さを感じる15インチのアルミホイールや、両側パワースライドドアを標準搭載。さらに、フロントウィンドウ上部に備わった単眼カメラと、バンパーに装備されたレーザーレーダー、車体後部のソナーセンサーで周囲の状況を検知し、安全運転をサポートするダイハツの衝突回避支援システム「スマートアシストII」も標準搭載となる。「ウェイク」のメーカー希望小売価格は、「D」グレードの135万円(税込)からで、今回の「Gターボ“レジャーエディション SAII”」は171万7,200円(税込)。この数字だけ見ると、それなりの値段に思えるかもしれないが、日常利用で使える装備とレジャーに使える多彩な装備を搭載していることを考慮すると、むしろコストパフォーマンスの高いモデルと言っても過言ではないだろう。

「ウェイク」のボディサイズは、3,395(全長)×1,475(全幅)×1,835(全高)mm。この1,835mmという全高が広大な車内スペースを生み出すとともに、数多くの使える収納を生み出す結果となっている。ほどよい存在感を感じつつも、エクステリア全体からは親しみやすさも伝わってくる

全員分のキャンプ道具を積み込み、大人4人が乗り込んでも窮屈さをまるで感じないのは、頭上や足元空間にたっぷりと余裕があるから。行き帰りの道中、シートにゆったりと腰を下ろした4人の会話は自然と弾む

撮影車の「ウェイク G ターボ“レジャーエディション SAII”」を含む、「Gグレード」には、15インチのアルミホイールが標準搭載されている。親しみあるエクステリアを足元の精悍さが引き締めている印象だ

ドライバーの視線移動に配慮したセンターメーターの採用と、ダッシュボードを低く抑えた水平基調のインパネレイアウトにより、インテリアデザインは視覚的にも広さを感じさせる作りとなっている。「ウェイク G ターボ“レジャーエディション SAII”」には、シルバ―加飾つきの革巻きステアリング、シフトノブが標準装備されている

「ウェイク G ターボ“レジャーエディション SAII”」に搭載されるエンジンは、660ccの直列3気筒ターボエンジンで、最高出力は47kW(64PS)、最大トルクは92N・m(9.4kg・m)。高速道路ではターボの恩恵が強く感じられ、スムーズに加速する。軽快な走行と、ゆったりとした室内空間により、都内からキャンプ場への往復は実に快適だった

まとめ

「セダン系」「ハイト系」「スーパーハイト系」など、サイズごとにジャンル分けされている軽自動車だが、「ウェイク」はそうしたジャンルでひとくくりにするのがはばかられるほどの、ケタ違いの広さと、とりわけアウトドアシーンで真価を発揮する並外れたユーティリティを備えていた。そのうえ、クルマとしての基本性能も充実しているのだから、その完成度の高さには「参りました」のひと言である。

広い軽自動車なら選択肢はほかにもある。しかし広さの先にある、ユーザー目線の使いやすさにまでとことん目を向けている軽自動車となると、「ウェイク」は唯一無二の選択肢と言っていいのではないだろうか。そんなことを感じた、実に印象深いキャンプとなった。

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